今回は、“商売はアイデアだ”
ということを教えてくれる、古いお話をご紹介します。

発想を変えるだけで、
大きな儲けに繋がることを学んでください。


徳川家康が勝利間近となった、大坂夏の陣。
豊臣方だった、淀屋常安という
土木建設技術を持った男が、家康に接近します。

「この戦は、必ず家康様の勝利でございます。
 そのお祝いとして、
 ご本陣を建てさせていただきとうございます」
と、申し出たのです。

無料で建てるということに疑いを持つ家康に、
常安はひとつのお願いをします。

「戦が終わったら、豊臣方で討ち死にした者が、
 城の近辺に遺棄されることでしょう。
 その後始末をさせていただきとうございます」

あくまで、豊臣方の兵を想ってのことと
家康に思わせたのです。

家康はこの申し出を受け入れ、
やがて、茶臼山に立派な本陣の建物が完成。

喜んだ家康は、常安に褒美として、
八幡の山林地三百石を与えました。

しかし、常安の本当の目的はそんな褒美ではなく、
遺体がまとっている、鎧、兜、刀、槍など、
大量の武具を手に入れることでした。

これらを売り捌き、大きな利益を得て、
ひと財産を築いたのです。

死者を利用しているようにも見えますが、
遺棄されることを思えば、死者のためにもなっています。

武具を手に入れるために、無料で本陣を建てる。

まさに、先行投資型ビジネスのお手本とも言える話です。
知恵の勝利です。


この話に似たような民話が、山口県にあります。

「厚狭(あさ)の寝太郎」。

厚狭という里の長者の息子・太郎は、
毎日何もせず、寝てばかり。
村人からは、「寝太郎」と呼ばれ、
バカにされていました。

その太郎が、三年三ヶ月寝た後、突然起き上がり、
「おとっつぁん、すまんが千石船をいっそう、
 こしらえてつかぁさい」
と言いました。

父親である長者は、何か考えがあるのかもしれんと、
千石船を作ります。

太郎は、水夫を雇い、
船一杯にわらじを積み、海へ出て行ったのです。

太郎は佐渡島に渡り、そこで働く人夫の古いわらじと、
持って行った新しいわらじを無料で交換し、
古いわらじを大量に持ち帰りました。

なんと、そのわらじを水に漬けると、
たくさんの砂金が出てきたのです。

太郎は、佐渡島の金鉱で働く人夫が履くわらじには、
砂金がたくさんついていることに気がつきました。

三年三ヶ月もの間、このことを考えていたのです。

太郎は、手に入れたお金で、
村に土手や用水路を作ったり、沼地を水田に換え、
村人に分け与えたということです。


この2つの話は、思いつきのアイデアではなく、
よく考え抜かれた、まさに“知恵”の逸話です。


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子ども連れで、居酒屋さんを利用する人が増えています。

お父さんは、お酒を飲みながら、肴をつまみ。
お母さんは、変わった料理を楽しみ。
子どもたちは、数多くのメニューから、
選ぶことを楽しんでいるようです。

旧来の赤提灯的居酒屋さんに、
子どもを連れて行くことは躊躇します。

しかし、最近のチェーン店は、明るくお洒落で、
女性や子どもが喜ぶメニューも豊富に揃っているので、
ファミリーレストランの代わりとして、
気軽に利用できます。

こうした居酒屋チェーンは、「家族での利用」という、
潜在的需要を掘り起こしたと言えます。

居酒屋は男性のもの、という固定観念を捨てたことに、
成功のカギがあったのです。


また、あるイタめし屋さんでは、
店内にカウンター席を設けています。

従来では考えられなかったことですが、
女性の“おひとりさま”が多いことに着目し、
周囲を気にせず、気楽に食べてもらうために、
カウンター席を作ったのです。

ランチタイムはもちろん、
夜でも“おひとりさま”が増えたことで、
売り上げを伸ばしています。

“イタめし屋はテーブル席”という、
常識を打ち破ったのです。


24時間営業の畳屋さんも大繁盛しています。

飲食店などが夜閉店した後、畳を引き取りに行き、
表替えをして、次の日の営業前に納入しています。

昼間しか営業していない畳屋さんを利用していては、
お店を休むか、一部を使わずに営業するしかありません。

しかし、この畳屋さんを利用することで、
営業損失を出さずに済みます。

この畳屋さんは、深夜料金も取っていないので、
お客さまはどんどん増えています。


このように、隠れているニーズ・ウォンツは、
まだまだあります。

それを探るためには、
“観察力”を養わなければいけません。

「世の中を見る力」を身につけてください。

知りたい、という貪欲な気持ちが必要なのです。


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ネットで目立つ。

テレビで取り上げられた商品・サービスには、
次の日、お客さまが殺到します。

これは、あなたもよくご存知のこと。

だったら、あなたの扱う商品・サービスも
テレビで取り上げてもらいましょう。
ガンガン売れまくりますよ。

………そうなると嬉しいのですが、
簡単ではありませんよね。

どれだけ高品質・高性能な商品を売っていても、
注目されるのは氷山の一角。

テレビで紹介されることなど、ごく稀なことです。
偶然、たまたま、ラッキーなことでしかありません。

それを期待して待つのは、時間の無駄です。
もっと積極的なPRが必要です。

しかし、単なる宣伝・広告を乱打しても、
効果はありません。

それは、“売らんかな”の姿勢が見えてしまうからです。

お客さまは敏感です。
一方的なメッセージは信用しませんし、
心を動かされません。

ただし、テレビで芸能人が誉めていた、
雑誌で一般人の感想が載っていた、
というような、間接的なPRは信用する傾向にあります。

では、どうすれば、テレビや雑誌で
取り上げてもらえるのでしょうか。

テレビや雑誌が、どこから情報を得ているかを探れば、
その答えは見つかります。

テレビのニュースや情報番組を見ていると、
私がすでに知っている情報が多々あります。

雑誌の情報はさらに遅く、
多少深く掘り下げているに過ぎません。

なぜ、私が先に知っているのか?

それは、私のアンテナの感度が良いというわけではなく、
インターネットの中の情報をたくさん見ているからです。

つまり、テレビや雑誌より、
ネットの情報の方が速いからです。

いまのテレビ・雑誌の情報収集担当者は、
手抜きばかりです。

独自の情報入手方法もなく、足で集めることもせず、
パソコンの前に座っているだけです。

確かにネットを使えば、莫大な情報を拾えますし、
世界中の小さな話題を探し当てることもできます。

しかし、その情報はすでに多くの人に知られています。

ただ、テレビ・雑誌というメディアを介して、
芸能人や一般人の感想を伝えると、
それを見た人は売り場に殺到します。

すでにネットで知っていた情報であったとしても、
第三者の「声」によって、
“買ってみたい”という欲求を喚起されるのです。

知っていた情報の真偽を再確認したのです。

また、当然、ネットの情報を知らない人の方が多いので、
テレビ・雑誌で取り上げられる効果の高さは、
以前と変わりありません。

これを利用するのです。

テレビ・雑誌の情報収集がネットであることを考えると、
あなたの商品・サービスをネットで
目立たせる必要があります。

情報収集担当者に、見つけてもらわなければいけません。

お金を掛けて、宣伝・広告をするのではなく、
あくまで「こんな商品・サービスがあるぞ!」という、
“口コミ効果”を狙うのです。

そのためには、
さまざまな仕掛けをしなければいけません。

ブログやツイッターの活用もそのひとつ。

あなたがブログやツイッターを始めることはもちろん、
やっている方に、商品・サービスを
取り上げてもらう仕掛けが必要です。

では、具体的には何をすればいいのでしょう。

………それは、あなたが考えることです。


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10分100円のコインパーキング。
15分1000円の足ツボマッサージ。
時間制パソコンスクール。

時間を短くしたり、サービスを限定して、
利用しやすい料金で人を集めている、
会社・お店があります。

お客さまの側からすれば、
気軽に利用できるので、助かります。

フルサービスになると、お金が掛かる上、
時間的制約を受ける場合もあり、
利用を躊躇してしまいます。

社会情勢の厳しいいまだからこそ、
これらの会社・お店は成長してきたのです。

商品・サービスを“小さな単位”で提供することは、
時代の流れに即した、ビジネスのカタチです。

しかし、こうした商品・サービスは、
昔から存在しています。

魚は切り身でお店に並んでいますし、
肉はグラム売りです。

当たり前過ぎて、気づかないかもしれませんが、
“小さな単位”売りの始まりなのです。

この発想をもっとさまざまな業界が取り入れれば、
いままで手を出せなかったお客さまが、
試してみようかとなるのです。


自動車のリース・レンタルやカーシェアリングなども、
“小さな単位”の切り売りだと言えます。

所有することによるリスクを避けられるので、
どんどん広がってきています。


最近増えてきている、
「0泊2食」のホテル・旅館も同じです。

宿泊する時間や費用を節約したいお客さまに、
お部屋の利用と昼・夕食、温泉だけを
提供するようにしたサービスです。


陰りが見え始めた高級料亭が、
もっと一般の人にも利用してもらいたいと、
廉価版のお店を出したりしています。

これも、ひとつの切り売りです。

高級食材と確かな技術、
お店の高級感を味わうのが料亭なら、
廉価版では、食材を代え、入りやすいお店にすることで、
コストを抑え、“確かな技術”だけをそのまま残して、
お客さまに提供しているのです。

その技術を味わった人が、
料亭にも足を運んでくれるかもしれない、
という戦略です。


今後、経済が急成長することはあり得ませんので、
こうした商品・サービスは、もっと増えてくるはずです。

あなたの会社・お店の商品・サービスを
見直してみてください。
切り売りした方が、売りやすいかもしれません。


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マクドナルド、サイゼリア、餃子の王将、シャトレーゼ、
ユニクロ、和民、三城、大江戸温泉物語……。

これらのお店が近くにある、
同業種のお店は苦戦していますよね。

コストパフォーマンスに優れた商品・サービスを
提供している優良企業なので、勝ち目はありません。

なのに、同じような商品・サービス、
同じような価格、同じターゲットで、
勝負を挑んでいる、愚かなお店がたくさんあります。

多くのブレーンを擁した巨大な組織に、
小さなお店の店主が、
同じ土俵でどうやって戦うのでしょう。

同じようなアイデアは浮かぶかもしれませんが、
同じ価格で提供することはできません。

これは、致命傷です。小さなお店の弱点とも言えます。

しかし、戦う方法はあります。

同じ土俵に立たないことです。
同じレベルのコストパフォーマンスを
目指さないことです。


安くて大衆的なマクドナルドに対して、
和牛100%、有機野菜を使用した、
1個1000円の高級ハンバーガーのお店もあります。

素材へのこだわりと手づくりで、
マクドナルドとは別次元の商品を提供して、
繁盛させています。

ここでしか食べられない、
ということも、大きな価値となっています。

すなわち、大手チェーン店とは
対極に位置するお店だと言えます。


商品・サービスに、
どれだけのこだわりを持てるかがカギを握ります。

中途半端なこだわりでは、
お客さまに見抜かれてしまいます。
絶対に手を抜かないことです。

職人を目指すくらいの意気込みが必要です。


「高級なお店にしてしまうと、
 これまで来てくれたお客さまがいなくなるのでは?」

確かに考えられることです。

しかし、いまの状態が続けば、
いずれは大手チェーン店に、
すべてのお客さまを奪われてしまいます。

そうなってから対処していては遅いのです。

余力のあるうちに、別の土俵を作り、その横綱として、
新たなお客さまを呼び込まなければいけません。

その中には、これまでの常連さんもいるはずです。

マクドナルドの常連さんになってしまったからといって、
高級ハンバーガーに見向きもしないわけではありません。

そこが、いまの消費者志向なのです。

日常的には、お金を掛けずに生活していても、
「たまの贅沢」を楽しむ傾向にあります。

本物・本格的なモノを欲することがあるのです。

そんな時に、高級ハンバーガー店に足を運びます。

「高くても美味しい」という、
満足感を味わいに行くのです。

「安くて美味しい」マクドナルドと、
“使い分け”ているのです。

美味しさのレベルさえ使い分けるほど、
いまの消費者は複雑で、且つ、賢いのです。

だからこそ、安い大手チェーン店の
対極に立ったとしても、
お客さまを集めることはできるのです。


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いきなり結論から言うと、商品力の高いモノは、
価格が高くても売れ続ける、ということです。

それだけの価値を持っている商品なら、
お客さまは買ってくれるのです。

プロの商売人に、いまさら言うことではありませんが、
これを忘れているがために、
“モノが売れない”と嘆いているのです。

世の中の行列のできているお店を見れば、
よくわかります。

お店が綺麗だから、店員さんが可愛いから、
店主が面白いから、というだけの理由で、
行列のできているお店はありませんよね。

確かに、これらの要素は、繁盛店を創る上で、
非常に有効な手立てではあります。

しかし、行列を生み出すことはできません。

結局は、商品の良し悪しが、売り上げを左右するのです。

“あのお店”の“これ”と、
誰もがイメージする商品を創り出さなければ、
繁盛させることは不可能なのです。

あなたが度々訪れるお店にも、
そういう商品はあるはずです。

そこで考えてみてください。
どうして、自分はこの商品を買っているのか?

それだけの価値を持っているからではないですか。
他のお店には、その代わりになるモノが
無いのではないですか。

そのお店でしか売っていない。
高くても欲しくなる。
そんな魅力があるはずです。


こんな当たり前のことを書かなければいけないことに、
少し苛立ちを憶えます。

わかっているはずなのに、
売ることばかりに力を入れている店主が多いからです。

テクニック次第で、売れるようにはなります。
それは否定しません。

しかし、絶対に長くは続かないのです。断言します。

まずは、商品ありき。

商品の価値が高い上でこそ、そのテクニックが活かされ、
長く売れ続けるのです。

小手先で売れた商品は、すぐに売れなくなり、
お店の信用をも失うことになります。

行列のできるお店・老舗となるためには、
価値ある商品づくりを第一に考えてください。


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少し語弊がありますが、
お客さまより従業員の方を大切にしなければいけません。

従業員は、会社・お店の財産です。

優れた人材がいなければ、
ビジネスを成功させることはできないのですから。

会社・お店から大切にされない従業員が、
お客さまを大切に想うはずはありません。

自身が大切にされているから、
人を想う気持ちが生まれるのです。

これを忘れている社長・店主が、どれほどいることか。

成功している会社・お店に共通して言えることは、
従業員のやる気・活気が、眼に見えていることです。

生き生きと楽しく仕事に取り組んでいます。

自ら積極的に行動し、
お客さまを喜ばせることを第一に考えています。

正社員だから、パートだから、という壁を作らず、
「自分の会社・自分のお店」という意識で、
一生懸命に働いています。
眼の輝きが違うのです。


社長・店主が、
日頃から自分の想いを従業員に伝え続けると同時に、
従業員の意見にも真剣に耳を傾けています。

たとえパートであっても、
自分の意見を聞いてもらえると、
働く意義を見出し、やる気を出します。

みんながひとつになって、
夢の実現に向かっていけるのです。

そのためには、社長・店主が
従業員と密な関係を作らなければいけません。

常に声を掛け合って、問題があれば、
すぐに話し合うことができる環境を
作っておくことが大切です。

そして、従業員がもっと会社・お店のことを
好きになる工夫をしなければいけません。


そのひとつの方法として、
「会社・お店の好きなところを聞く」
があります。

仕事の内容、雰囲気、人間関係、
トイレの綺麗さでも構いません。

どんな小さなことでも、
好きだと思えるところを言ってもらいます。

これをやると、
これまであまり意識していなかったことでも、
自分の中で大きな存在へと変化していきます。

「こんないいところがあったんだ!」
と、気づくのです。


さらに、従業員みんなの
「好きなところ」を伸ばしていけば、
これまで見えなかったことにも“気づき”、
好きなところがたくさん増えていきます。

すると、会社・お店を見る眼が変わってきます。

好きな会社・お店で働けるのは、幸せなことです。

従業員が幸せになれば、
その幸せをお客さまにも分けてあげたくなります。
(これは無意識下のことですが)

従業員に大切にされたお客さまは、ファンとなり、
会社・お店が成長していくのです。

この善循環が、成功の秘訣なのです。


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お客さまの中には、
商品を買った直後から、後悔し始める人がいます。

「こんなものを買って良かったのだろうか?」
「自分には必要の無いものではないか?」

高額な商品になるほど、
そんな思いが頭をよぎるものです。

後悔まではいかなくとも、
「損をしていないだろうか?」
「ずっと使えるだろうか?」
と、不安になる人は多く存在します。

これでは、せっかく買ってもらっても、感動が無く、
お店のファンになってもらうことなど、
望むべくもありません。

「良い買い物をした」「得をした」という、
満足感を味わってもらわなければいけません。


そこで、販売担当者の“ひと言”が、効果を発揮します。

カーディーラーなら、
「良いお買い物をされましたね。
 きっと、ご家族も気に入りますよ。
 これで、ドライブが楽しくなります」。

住宅販売会社なら、
「とても素晴らしいご選択です。
 ご家族が笑顔でおしゃべりしている姿が
 浮かんできます」。

契約前のセールストークではなく、
契約後のこの“ひと言”によって、
お客さまは自分の決断に自信を持てるのです。

「間違いの無い買い物だった」と。

この“ひと言”は、
不安や後悔を無くす保証書のようなものです。

そして、保証書を出している限りは、
フォローのための定期的な連絡や、
何か問題があった時の誠実な対応を怠ってはいけません。

これがまた、信頼に繋がるのです。

信頼関係ができれば、次回から不安は取り除かれ、
快適で楽しいお買い物をしてもらえます。


たった“ひと言”が、お客さまの満足感を高めるのです。


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ワンピースを選んでいるお客さまが、試着をしようと、
「この服の9号あるかしら」
と店員さんに問いかけたとします。

そこで、普通の店員さんなら、
9号を持ってきて差し出します。

しかし、売り上げの高い店員さんは、その商品とは別に、
お客さまに似合いそうなものを2点ほど選んで、
「よければ、こちらも試着してみてください。
 お客さまにお似合いかと思いますので」
と、お奨めします。

大きなお世話なようにも思えますが、
実は、1点を試着するのと、2点以上を試着するのとでは、
商品購入の確率が違ってくるのです。

1点を試着して、気に入らなければ、それで終わりです。
また別の商品を選んで、
再び試着することはほとんどありません。

2点3点を試着すると、“見比べる”ことにより、
順位をつけ、1番になったものを大きく評価するのです。

たとえ店員さんに奨められたものでも、
選択という行為によって、
最初から自分自身が選んだような感覚が生じます。

その中で、最初に自身が選んだ商品が
1番になったとしたら、「やっぱり、これがいいわ!」と、
自分の選択に満足し、購入することになります。

もし、店員さんの奨めた商品が1番になったとしたら、
それはそれで、
「店員さんが似合うと言ってくれたことは、本当だわ」
と納得し、購入してくれます。

選択肢があったからこそ、その結果に満足するのです。


また、試着という行為は、
女性のお洒落心をくすぐります。

「ファッションショー」のモデルになれるからです。
いろんな服を着て、鏡に映る自分に酔うことができます。

しかし、試着が1点では、
気に入るか入らないかを見るだけになり、
ウキウキした感覚を味わうこともできません。

女性を酔わせてあげなければ、服は売れないのです。


この「選択」という手法は、
トップセールスマンも実践している、
効果の高い方法なのです。

相手が決めかねている時、決定を待たずに、
「AとBのどちらがよろしいですか?」と、
聞いてしまうのです。

すると、そこに「選択」が生じ、
お客さまの購入意志が強くなってきます。

すかさず、選ばれた方の商品の良さを説き、
お客さまの選択の素晴らしさを誉めるのです。

これでお客さまは、自分の選択に確信を持ち、
購入決定となります。


このように「選択」は、
さまざまな“売りの場”のテクニックとして、
有効なものなのです。


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世の中には、偉人・成功者の残した
格言・名言が数々あります。

しかし、心を打ち、人生を変えてしまうほどの
格言・名言との出逢いは、
そうそうあるものではありません。

言葉の重み・力を知る人、あるいは信じる人でなければ、
出逢ってもいても、気づかないかもしれません。

言葉の後に隠れている、
苦労や挫折の経験を推し量ることのできる人こそ、
その言葉の本当の意味を知ることができるのです。

その時初めて、己の進む道、生き方が見えてくるのです。

ここに、私が気になった5つの格言を
私の解釈でご紹介します。

あなたの心に響けば、幸いです。


●私は決して落ち込んだりしない。
 うまくいかない方法を一つ捨てるたびに、
 また前進しているのだから。

 トーマス・エジソン(発明家)

人は失敗をする。誰もがわかっているはずなのに、
悩み、落ち込み、立ち直れないまま、
時間を浪費してしまいます。
過去に遡ってやり直すことなどできないのに、
「ああすれば…、こうすれば…」と、後悔します。
「失敗は、過去の経験」であることに気づかず、
過ちを冒してしまったと悩んでしまうのです。
エジソンの言うように、
「うまくいかない方法」をひとつ知り得たという
「前進」であることを、心に刻むべきです。
思いついたことを実践してみて、
それがうまくいかなかったのなら、
“やっても無駄な方法”をひとつ学習したのです。
また、次の方法を実践すればいいのです。
それでもダメなら、また次へ。
ひとつひとつダメな方法を
消去法で検証しているのだと考えればいいのです。
これは、明らかに前進です。
繰り返していけば、必ず目的地にたどり着けます。


●努力が効果をあらわすまでには時間がかかる。
 多くの人はそれまでに飽き、迷い、挫折する。

 ヘンリー・フォード(フォード・モーター創業者)

ものごとを成功させるには、緻密な計算、
小さな努力の積み重ね、苦しさに耐えることが必要です。
しかし、時代の流れなのか、
結果を早く出そうと焦る人がたくさんいます。
「目標に向かって、コツコツ努力しろ!」
などと言っても、
素直に聞き入れる人はいないのかもしれません。
努力以外の「成功の方法」がどこかにあるかのように、
そればかりを探し求めています。
やがて、そんな方法の無いことに気づき始め、
諦めるという結論に達してしまうのです。
目標のためには、地味なことを
ひとつひとつ積み重ねていく必要があります。
時間のかかるものだということを
知らなければいけません。
方向の間違った、中途半端な努力をして、
結果が見えてこないからと、諦めてしまう人がいます。
本当にこのまま続けていていいのだろうかと、
迷う人もいます。
そして、短期間しか努力していないのに、
すぐに挫折する人もたくさんいます。
偉人というのは、すごいことをした人ではなく、
諦めずに努力を続けた人のことです。
これを忘れないで欲しいのです。


●どこまで行けるかを知る方法はただ一つ。
 出発して歩き始めることだ。

 アンリ・ベルクソン(フランス哲学者)

ある人は「あれをやってみたい」と言う。
私は「やればいいでしょ」と答える。
またある人は「あそこに行ってみたい」と言う。
私は「行けばいいでしょ」と答える。
その後に続く言葉は、みんな同じです。「でも……」
時間が無い。お金が無い。自分には無理。
言い訳ばかりです。非常に腹が立ちます。
やる前から、どうして否定するのか、
私には理解できません。
時間は、有るか無いかの問題ではなく、
作り出すものです。
お金が無いなら、
無くてもできる方法を考えればいいのです。
もっとも問題なのが、やってもいないのに、
「自分には無理」だと決めつけていることです。
自分のことは自分が一番よく知っている、
と思っているのかもしれませんが、
自分自身を信じていないことの証明でもあります。
やった経験の無いことなのに、
どうして無理だとわかるのでしょう。
頭の中で、似たような経験を引っ張り出し、
それと同じことだと思い込んでいるからです。
あなたは、そんなにダメな人間なのですか?
こう言うと、反発するのです。
また頭の中だけで考え、
「その分野はダメなだけだ」と言うのです。
すべてが、想像。頭でっかちなだけです。
すぐに「自分には無理」と考える人間は、
それだけでダメな人間だと言えるかもしれませんが……。


●人生とは、人前でバイオリンを弾きながら、
 同時に弾き方を学ぶようなものだ。

 サミュエル・バトラー(作家)

何かを始めようとする際、
「よしっ、明日から頑張るぞ!」
「この仕事が片付いたら始めよう!」
と言う人がいます。
どうして、いまからやらないのでしょう。
時間が無いなら、少しずつでも始めればいいのです。
すでに、出遅れています。
こういう人は、何か問題が起きるとそれを理由にして、
「また明日から」「次の機会には…」と、
自分に言い訳をします。
これでは、いつまで経っても始めることはできません。
また、「資金を貯めてから」「ひと通り勉強してから」
と、準備をする人がいます。
一見、計画性があるように思えますが、
途中でやめてしまう人が多いのです。
これは、夢を目指すことを恐れているのです。
失敗したら、どうしよう。
うまくいかなかったら、恥ずかしい。
そんなことばかりが頭を巡り、無意識のうちに、
夢を夢で終わらせようとしているのです。
成功する人というのは、とにかく行動してしまうのです。
行動しながら、考えるのです。
途中で起こるさまざまな問題には、その都度対処します。
頭を抱えながらも、何とか答えを導き出すのです。
時には失敗もあります。
しかし、その失敗は、
行動していなければわからないことです。
行動したからこそ、問題を知ることができるのです。
「○○をしてから…」などと考えずに、
まず動き出すことが、成功への第一歩なのです。


●人に何も教えることはできない。
 できるのは、その人自身が
 自分で見つけるのを助けることだけだ。

 ガリレオ(物理学者)

部下や後輩に仕事を教える時、
あなたはどのような教え方をしているでしょうか。
恐らくは、段取りや手順を口頭で教えているはずです。
もしくは、一緒にやって、
お手本を見せているかもしれません。
しかし、それは仕事を教えていることにはなりません。
単純作業なら、それでも構いませんが、
「仕事」を憶えることはできません。
たとえば、営業の場合。
手順を教え、そのまま間違いなくこなしたとしても、
契約は取れません。
トップセールスマンのやり方を、
そっくりそのままマネさせても、うまくはいきません。
やはり、本人のやる気やキャラクターも影響しますし、
お客さまの感じ方も違ってきます。
同じ仕事をするにしても、
その人なりのやり方がありますし、
それによって成果も変わってきます。
人間国宝の職人とまったく同じ手順・方法で、
作品を完成させたとしても、
できたものはまるで別物です。
その「人」の魂が入っているからです。
また、職人も口で教えるようなことはしません。
見て憶えろ。技術は盗め。後は、自分次第だと言います。
つまり、技術を憶えることはできても、
その作品に魂を込めることができるかどうかは、
本人の心で決まる、ということです。
教える立場の人間は、
手順・技術のお手本を見せることしか、できません。
手助けすることしかできないのです。
本人が本気で取り組み、見つけ出すのを見守るだけです。


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