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キャバクラから出てきた男性の顔は明るいものです。

楽しい時間を過ごしたであろうことは、
想像に難くありません。

不況で多少の影響はあるでしょうが、
キャバクラが、ITと並ぶ好況ビジネスであることは
間違いはありません。

いま、若い女性が手っ取り早く稼ぐには、
最適な仕事なのかもしれません。

しかし、キャバ嬢の戦いは熾烈です。

風俗のようなダークな部分がないため、
参入者が多いのです。

東京だけで数万人。
全国では10万人を超えると言われます。

そんな厳しい世界で、
大金を稼ぐことは容易ではありません。

お客さまの指名を勝ち取り、目標を達成し、
ナンバーワンとなるためには、
相応のテクニックが必要です。

「可愛い」「セクシー」だけでは、
一流のキャバ嬢にはなれません。

男性の志向・行動・心理を理解した上で、
自分の価値を売り込み、
お客さまを満足させなければならないのです。

そのためには、
お客さまの一人ひとりを知り尽くす必要があります。

そんなキャバ嬢の
“顧客管理”をサポートする会社があります。

お客さまのデータをこと細かく収集するための
手帳を販売しています。

『稼ぐキャバ嬢ホステス手帳』。

スケジュールや売り上げ、
指名本数などの基本項目に加え、
お客さまとの会話内容や支払い方法、領収書の有無、
交際程度、希望の卓番、たばこの銘柄、よく飲む酒、
気の合うヘルプ&ボーイなどが、
書き込めるようになっています。

キャバ嬢は、お客さまの席に行く前にこの手帳を見て、
気配りを働かせるのです。

ナンバーワンクラスになると、
お客さまのデータは頭に入っているでしょうが、
そんなキャバ嬢はひと握り。

ほとんどのキャバ嬢は、
まったくの素人からの“勉強中”なので、
こうした手帳が役立つのです。

お客さまを質問攻めにするキャバ嬢より、
自分のことをわかってくれているキャバ嬢に、
男性は惹かれるものです。

相手は仕事でやっていることがわかっていても、
「もしかして俺に…?」と、男性は思いたいのです。
そして、口説こうとします。

それが、キャバクラの“遊び方”なのです。

「今日がダメなら、また今度」と、
常連になっていくのです。

実に緻密な計算をされたビジネスモデルです。

さりとて、男性は騙されているとは考えません。
笑顔でお店を後にします。

お客さまは満足し、お店は儲かるのです。

このビジネスモデルを他のビジネスにも応用すれば、
日本経済も活性化し、
社会も明るくなるのではないでしょうか。

そこに目をつけた、
手帳の販売会社が素晴らしいと思います。

業界を絞り込み、
そこで働く女性だけに焦点を当てたのです。

究極の“特化”だと言えるでしょう。

業界を知り尽くした会社だからこそ生まれた、
究極の商品ではないでしょうか。


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話題となった飲食店に行列ができる。

そんな光景もいまや単なるグルメブームではなく、
日常的なものとして消費者に受け入れられています。

美味しいものを食べるという行為は、
大多数の人の趣味であり、生活の一部でもあります。

テレビやネットに流れる情報を敏感に察知し、
次から次へと新しいお店を渡り歩いています。

お客さまが渡り歩くということは、
固定客を掴み損ねたお店も、
当然多く存在することになります。

いまやグルメブームではないと言ったものの、
お店によっては
ブームで終わってしまうことも多いのです。

開店から閉店まで数ヶ月ということも珍しくはありません。

そんな厳しい飲食業界にあって、
繁盛し続けているお店もたくさんあります。

お客さまを飽きさせず、満足させ続けているのです。

なぜ、お客さまは離れていかないのか。

そこには、ある共通項が存在します。

現代人は日常的な食事には困らないものの、
不況の続く社会情勢下では、あまり贅沢はできません。

安い食材を求めて、
日々慎ましやかな食生活を送っています。

しかし、時には外食もしたい。
家では再現できない味や食べ方を試したい。

ちょっとした贅沢をすることで、
息抜きがしたいのです。

テレビやネットで接する料理に刺激され、
憧れを抱くこともあります。

高級フレンチであったり、料亭だったり。
高級焼き肉やステーキ。

その映像の中には、
庶民が手を出せないものも多くあります。

すると、それは夢として心に刻まれます。

そんな庶民の夢を叶えてくれるお店が
出現し始めています。

庶民がこれまで口にすることのできなかった料理を
低価格で提供するという、
明確なテーマを持ったお店です。

庶民の“こんなものを食べたい!”
という夢を叶えてくれます。

たとえば、
「大きなステーキを口いっぱいに頬張りたい」
という夢を叶えるのは、『いきなり!ステーキ』。

「フランス料理を食べてみたい」という夢を叶えるのは、
『俺のフレンチ』。

「美味しい寿司を腹いっぱい食べたい」は、
『スシロー』。

「イタリアンの珍しい食材を体験してみたい」は、
『サイゼリア』。

「いろんなスイーツをちょっとずつ食べたい」は、
『スイーツパラダイス』。

「お金を気にせず、いろんな部位の焼きとりを食べたい」
は、『鳥貴族』。

これらのように、庶民の小さな夢を叶えてくれるお店は、
繁盛し続けているのです。

学生街の大盛り食堂が、貧乏学生に愛されているように、
ちょっと贅沢な料理を安く提供するお店は、
国民の大多数である庶民から慕われるのです。


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スーパーの棚に並んでいる、食料品の数々。

メーカーが全力で開発しているので、
“それなり”に美味しいものばかりです。

“それなり”というのは、
価格とのバランスがあるので、仕方のないこと。

この美味しい食料品たちは、
だいたい数十円〜数百円の範囲で売られています。

消費者は、味と価格に納得して、
好みに合うものを買っていきます。

納得しているので、満足感もあります。


話は変わりますが、
旅行に行くと土産物を買う人は多いでしょう。
500〜3000円程度のもの。

自身のためや友人・知人のために、
“それなり”のものを選びます。

お菓子や海産物が多いのではないでしょうか。

この土産物の価格を見て、
「こんな高いものは買いたくない」
と考えたことのある人はいるでしょうか。

「渡す相手による」という問題ではなく、
商品と価格のバランスのことです。

“土産物とはそういうもの”
という認識で買っているのではないでしょうか。

“相場”を疑ったことはないでしょう。

予算に合わせて、その範囲のものを買うことに、
納得しているのではないでしょうか。


また話は変わりますが、
お中元・お歳暮を贈る人は、いまだに多いですよね。

お世話になった人に“心を込めて”というのは建前で、
見栄えの良いものを贈りたいものです。

高級そうな名前やパッケージで、高級そうな包装。
価格も高級。数千〜数万円。

貰った人は、高級を感じ、高級な美味しさを楽しみます。


さて、食料品が売られている
3つのシチュエーションを書きましたが、
ここからが本題です。

3つのシチュエーションで見られる、
「お菓子」を想像してみてください。

中にカスタードクリームや生クリームの入った、
ふわふわなスポンジケーキがあるとします。

1つめは、中の見える簡易な包装で、
スーパーに並んでいるもの。

2つめは、紙で個包装し、箱に整然と並び、
土産物屋に並んでいるもの。

3つめは、1つ1つ和紙で包装され、1つずつ箱に入り、
それが桐の箱に詰められ、組み紐まで掛かっているもの。
百貨店のギフトコーナーに、見本が置かれています。

それぞれ、300円、1000円、5000円で
売られているとします。

この3つ、中身がまったく同じものだとしても、
誰が気づくでしょうか。

売られている場所が違い、売り方も違っていれば、
誰も疑問を持たずに買っていくでしょう。

売る場所に合った“相場”なので、納得もしています。

5000円のものを受け取った人も、
“それなり”の佇まいのものなので、
“それなり”に美味しいと感じます。

人の味覚はかなりアバウト。
雰囲気も味のうちなのです。

ここから考えられるのは、ものを売るなら、
高くても売れる“売り方”をした方が得だということ。

薄利多売は、
メーカーや量販店に任せておけば良いのです。

中小企業・個人商店は、
“価値”を感じる“売り方”をすべきです。


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いまコンビニ各社は、
店員さんへのシニア層の採用を積極的に行っています。

政府が訴えている「高齢者の雇用促進」ではなく、
シニア層の“能力”を買っての採用です。

セブン‐イレブンは、年齢無制限で、
労働日数・労働時間も相談に応じています。

なぜ、そこまでしてシニア層を採用するのでしょうか。

それは、「コンビニが社会で果たす役割」にあります。

言い換えれば、
社会から求められていることに応えるためには、
シニア層の力が必要なのです。

シニア層は社会経験が長く、
常識や人との接し方を知っています。

SNSで暴走するような若い店員のようなことはしません。

学生やフリーターと比べると、
勤務態度が良く、遅刻や欠勤も少ないのです。

世代的に真面目な人が多いので、
自分の与えられた仕事・役割をきちんと理解しています。

それが、若い店員にも良い影響を与えていると言います。

しかし、これらはシニア層の“素質”であって、
“能力”ではありません。

コンビニが期待する能力は、もっと他にあります。

コンビニではいま、高齢者の利用が増えています。

遠くのスーパーより、近くのコンビニ。

お店の規模や利用できるサービスが、
高齢者にとって非常に便利なのです。

スーパーは大きくて疲れますが、コンビニは小さい。

すぐに食べられるお弁当や惣菜、
小さくカットされた野菜が売られている。

荷物を送ることも公共料金を支払うこともできる。

そんな便利さに気づいた高齢者が、
日常的に利用するようになったのです。

こうなると、高齢者にとってコンビニは、
生活に不可欠な存在となってきます。

コンビニとしても、望まれているのなら、
それに応えなければなりません。

そこで始まった取り組みが、
ひとり暮らし高齢者への買い物支援や
弁当の配達、移動販売などです。

この取り組みに必要なのが、シニア店員なのです。

若い店員でも良いのですが、
高齢のお客さまとのコミュニケーションが
難しい場合があります。

シニア店員なら、
同年代や年配者の気持ちを理解しやすいと言えます。

また、地元の人間なら、地域の実情にも詳しいので、
お客さまとのコミュニケーションが取りやすいのです。

人と人との繋がりを作りやすいので、
地域密着型の店舗として、お客さまにも愛されます。

今後、コンビニに求められるのは、
「地域のインフラを担うこと」です。

地域の中心的存在となって、地域社会を守っていく。

その“機動力”となるのが、シニア店員なのです。


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企業やお店が新規出店する際、
同業種が集まっている地域に
事務所や店舗を構えることがあります。

事業に関連するモノや情報が手に入りやすい
という利便性や集客力の高さを考えてのことです。

電器屋街・家具団地・歓楽街なども、
同業種が集まった後、関連するお店も集まることで、
さらに大きな集積地となるのです。

同業種が集まっていれば、
当然、お客さまも遠くからやって来ます。

そこに行けば、欲しいものが手に入りやすいからです。

こうして、誰もが知っている
「○○街」が形成されるのです。

「○○と言えば、○○」という
明確なイメージが構築されれば、
想定しているターゲットが確実に足を運んでくれます。

このような地域に出店できれば、
集客の苦労がかなり軽減されます。

では、誰もが認める「○○街」には、
まったく違う業種は出店できないのでしょうか。

出店しても、失敗するのでしょうか。

実は、ここに大きなチャンスが存在しているのです。

ここに集まるターゲットは明確なので、
このターゲットが持つ、
別の欲求を読み取れば良いのです。

東京・秋葉原は、電器屋街として有名です。

家電やパソコンを求めて、多くの人がやって来ますが、
特に目立つのは「オタク」と呼ばれる若い男性。

マニアックな彼らは、
その強いこだわりを満たしてくれる、
家電・パソコンを探し求めています。

この「オタク」の別の欲求を読み取って成功したのが、
AKB48の劇場やメイドカフェです。

家電・パソコンのオタクは、
アイドルやメイドに関するオタク
でもある場合が多いのです。

さらに、秋葉原に出店した、別の欲求を満たすお店が、
「カレー屋さん」です。

オタクたちは、
目当ての商品を探すことに時間を費やしたいので、
お腹が空いたら、手早く食べられるお店を探します。

「安い・早い・大盛り」のカレー屋さんは、
まさにピッタリのお店だったのです。

元々、この界隈にはインド人技術者が多くいたことから、
カレー屋さんはあったのですが、オタクが増えたことで、
他地域にお店を構えていたカレー屋さんが
どんどん集まり、いまや100店近くにまで増え、
激戦区と言われるようになりました。

さらに、その噂を聞いた外国人までが集まるようになり、
カレー屋さんが観光資源となっているのです。

この外国人の欲求を読み取れば、
さらなるビジネスが展開できそうです。

多くの人が集まる場所は、
その人たちの欲求を満たしてあげることを考えれば、
新たなビジネスの生まれる可能性が高くなります。


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新規事業を立ち上げようとしているあなたに質問です。

そのアイデアは、どこから生まれたものでしょうか?

緻密な戦略から導き出したもの?
それとも、ひらめき?

何れにしても、
そのビジネスモデルはまったく新しいものではなく、
どこかに存在しているものであることを断言します。

どれだけ優れたアイデアだと思っていても、
それは既存のものをアレンジしたものか、
何かと何かを融合させただけのものです。

すべての物事、無から有は生まれないのです。

言葉に抵抗があるかもしれませんが、
どこからか“パクった”ものなのです。

パクりを否定するわけではありません。
新しいものを生み出すためには、パクりが必要なのです。

日本中、世界中を歩いて見つけたものをヒントに、
自分で作って販売するのは、
大昔から行われてきたことです。

それがなければ、新しいものは世の中に広まりません。

「流行」は、まさにその典型。
“パクりの連続体”とも言えます。

多くの会社やお店がパクることで、
世の中の隅々まで行き渡るのです。

もし、あなたが新しいビジネスを始めようとするなら、
いろんなところからパクってくれば良いのです。

ただし、パクりにはルールがあります。

商品の方向性や売り方をパクるのは良いのですが、
明らかに違う会社・お店であることを
わからせなければなりません。

お客さまが勘違いして入ってしまうようなパクり方は、
絶対にやってはいけません。

以前、焼き鳥屋さんの「鳥貴族」と「鳥二郎」との間で、
訴訟問題となったことがあります。

鳥二郎は、ロゴや店舗デザイン、メニューまで、
鳥貴族そっくりなものを作ったのです。

これは言語道断。
お客さまへの詐欺行為だと行っても良いでしょう。

儲けるためには何をしても良い、と考えています。

他にも、「塚田農場」と「山内農場」。
「磯丸水産」と「豊丸水産」。

恥ずべきパクりが横行しています。

特に飲食業界が目立っていますが、
“礼儀正しいパクり方”をしているお店もあります。

「ラーメン二郎」をパクっているお店は、
全国に広がっていますが、
批判されているお店はありません。

いわゆる、
“インスパイア系”と呼ばれるラーメン屋さんです。

「野菜マシマシ」や「ニンニクマシマシ」
などの方向性はパクっていますが、
店名やロゴ、店舗などはオリジナルとなっています。

また、「ラーメン二郎」がそれを許すことで、
“二郎系”として全国に拡散し、
「ラーメン二郎」はその頂点として、
君臨することができるのです。

正しいパクり方をすれば、
その分野の市場そのものを拡大することができ、
儲けにも繋がるのです。

「吉野家」をいろんな企業がパクったからこそ、
牛丼が日常食として定着したのです。

香川県のうどんをパクったからこそ、
セルフうどんが日本中に広まったのです。

市場は、パクりで活性化します。

新ビジネスを考えるなら、どんどんパクりましょう。

ただし、礼儀正しく。


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大阪の日本橋は、
古くから電器屋街として知られています。

そこに、大阪人なら誰でも知っている
電器屋さんがありました。

小規模ながら、周辺に数店舗を構え、
「電化製品を買うなら、ここ!」
という大阪人はたくさんいました。

このお店には、
大阪人とあきんどの笑顔の繋がりがありました。

「まけてぇなぁ〜」
「きっついなぁ〜」

いわゆる、値切り交渉です。

大阪では当たり前のことで、
それがお店とお客さまとのコミュニケーションです。

何度かやり取りが続き、
結果的にはお客さまが笑顔で帰ることになります。

しかし、お店としても、
こうしたお客さまが常連さんになることで、
確実な儲けに繋がっていたのです。

まさに、「損して得取れ」。

得することの大好きな大阪人の気質をうまく捉えた、
商売の基本を実践していたのです。

ところが、日本橋に大手家電チェーンが
進出してきた頃から、このお店が変わり始めました。

価格競争に巻き込まれ、値切り交渉を前提としない、
安い価格をつけたのです。

古くからそこで営業するお店が、
価格で負けるわけにはいかないと考えたのでしょう。

最初のうちは、まだ常連さんも来ていましたが、
徐々に減ってきました。

大手がさらに安値をつけて、対抗してきたからです。

しかし、常連さんは価格の違いだけで、
大手に移ったわけではありません。

私もこのお店の常連だったのですが、大手が来てから、
値切り交渉ができなくなったのです。

私が常連さんだとわかっていながら、
「まけてぇなぁ〜」と言っても、
「これ以上は無理です!」と、
非常に冷たい対応をするようになったのです。

しかも、申し訳ないという態度さえ見せません。

それから私も利用しなくなりました。

常連さんというものは、
他店と価格を比べて買うわけではありません。

馴染みのお店は、無条件で利用します。

家電に関しては、
値切り交渉をすることが大阪の文化なので、
それを楽しみながら、欲しいものを手に入れるのです。

このお店は、土着でありながら、
大阪の文化を切り捨ててしまったのです。

競争に勝つことばかりを考えてしまったために、
値切り交渉を楽しみに来ていたお客さまが、
離れてしまったのです。

店頭の表示価格は高くても良かったのです。

値切れることがわかっていれば、
お客さまは来てくれます。

値切りの末に、大手より多少高かったとしても、
満足できるのです。

信頼できるお店で買ったことで、安心感もあるのです。

数年後、このお店は潰れてしまいました。

当然です。
価格競争で大手に勝てるわけがありません。

なぜ、それがわからなかったのでしょうか。

小さなお店が大手に勝つには、
価格以外の何かが必要なのです。

大阪の文化である「値切り交渉」という
“お客さまとの繋がり”を大切に守っていたなら、
長く存続できたかもしれません。


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あなたのお店の“売り”は何でしょうか。
品質? 価格? 接客?

もちろん、それらも充分に“売り”となる要素です。

しかし、そんなお店はどこにでもあります。

余程突出したものでなければ、
他店との差別化にはなりません。

では、どのような“売り”があれば、
激しい競争に勝てるのでしょうか。

『他店にないものを売る』『他にないお店になる』

無能なコンサルタントが言いそうなことを書きましたが、
間違っているわけではありません。

理想ではありますが、容易ではないため、
あまり言わないだけです。

他にないものを売っていれば、当然注目を集めますし、
その価値を認める人が増えれば、
お店として永続が可能な状態となります。

大阪堺に「プノンペン」という飲食店があります。

そのお店のメニューは1つ。
「プノンペンそば」。

トッピングやご飯はあるものの、
たった1つの料理で勝負しています。

元々は町中華のお店としてオープンしたのですが、
後に「プノンペンそば」が誕生。

店主が子どもの頃に食べていた、
カンボジア人屋台のラーメンをヒントに、
オリジナルで創作した料理です。

カンボジア人がやっていたというだけで、
カンボジアにこんな料理はありません。

杓子菜、セロリ、トマト、唐辛子、にんにくを炒め、
鶏ガラしょうゆのスープを加え、それを麺に掛けたもの。

なぜ、この料理が
「プノンペンそば」になったのでしょうか。

テレビで「カンボジアの内戦」を観た店主が、
「カンボジアはこれから発展するだろう」
という思いから、首都である「プノンペン」の名を
拝借したと言います。

実に適当なネーミング。

創作した時点では、
カンボジアに行ったこともありませんでした。

食材はすべて国産にこだわっている、
というオチまでついています。

これを機に、店名を「プノンペン」に変えてしまいます。

「プノンペンそば」はお客さまに受け、
誰もが注文するようになります。

やがて、「プノンペンそば」ばかりが売れるようになり、
店主は決断。

これ1本でやろう、と。

それ以降も、お客さまが絶えることはありませんでした。

暖簾に「プノンペン」と書かれていることで、
さらに興味を持つ人が増え、
マスコミにも取り上げられるようになります。

まったくの創作料理で、
カンボジアには存在しない「プノンペンそば」。

その未知なる料理に人は興味を持ち、
食べてみたいと思うようになります。

人びとは、知らないものに目がありません。

「何だろう?」は、大きな集客力となるのです。


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「集客」は、商品・サービスを売るお店にとって、
普遍的なテーマです。

どうすればお客さまに来てもらえるのかを
悩み続ける店主はたくさんいます。

その方法がわからない店主もいれば、
わかっていてもできない店主もいます。

できないのは、手間や費用のことが
理由になっている場合も多々あります。

店主ひとりで悩んでいたり、家族に相談したところで、
その解決策はなかなか見つかりません。

そんな時は、人の手を借りてください。
頭を借りてください。力を借りてください。

コンサルタントに相談する。
異業種交流会に参加する。

もっともっと知らない人と出逢って、
ヒントをもらいましょう。

違う業界の人は、視点も発想も違い、
自身・自店にないものを持っている可能性があります。

お店に足りないもの、お店に欠けているものを
気づかせてくれるかもしれません。

それがわかれば、空いたピースを埋めることができ、
集客力を高めることができます。

最近ビジネス界では、“コラボレーション”が活発化し、
集客に成功している事例が出てきています。

つまり、人の手を借りることです。

あるクリーニング店が運営するコインランドリーの事例。

コインランドリーは暗い、待ち時間が長い、
という理由から、
利用者がなかなか増えない状況が続いていました。

そこでこの会社は、カフェを運営する会社と提携し、
複合型の新店舗を開店させたのです。

コインランドリーの横にカフェがあり、
自由に行き来できるようになっています。

カフェがあれば、待ち時間に退屈することもなく、
雰囲気も明るくなります。

カフェがあることで、女性の利用も増えます。

クリーニング店の問題点だった
「待ち時間」「暗い雰囲気」を、
コラボによって見事に解決したのです。

カフェにとっては、
「時間潰し」や「なんとなく」という、
曖昧な来店理由ではなく、
「クリーニングに行かなくちゃ」という明確な理由を
ひとつ増やしたことになります。

これにより、双方の集客力が高くなるということです。

自店の弱点を他店に補ってもらえば、
できないことを悩み続ける必要がなくなります。

他の事例としては、「コンビニとドラッグストア」
「コンビニとフィットネスジム」
「商品構成の違うハンバーガーショップ同士」
「ドーナツ店とハンバーガーショップ」などがあります。

しかし、個人商店同士では、
そう簡単にコラボしてくれるお店は見つかりません。

ならば、“コラボ的な発想”で
集客力を高める方法もあります。

自店で解決してしまった事例をご紹介します。

スーパー銭湯に対抗するため、食堂を併設した銭湯。

長距離運転の疲れを癒してもらうために、
漫画&ゲームコーナーやお風呂を作ったラーメン店。

買ったものをその場で食べられる
イートインコーナーを作ったスーパー。

自店に足りないもの、
あったらいいなと思うものを考えてみてください。

何をすれば、お客さまが喜んでくれるのか。

お客さまになりきって、自店を利用してみてください。

知り合いを呼んで、
好き勝手なことを言ってもらいましょう。

何か大きなヒントが見つかるはずです。


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外国人が日本に来て、驚くことのひとつ。
それは、どこにでもある自動販売機です。

どこにいても、飲み物を買うことができます。
いつでもアルコールが手に入ります。

街中の、しかも道端に自販機が
たくさん並んでいる国は他にありません。
その便利さに感嘆します。

もちろん、海外にも自販機はありますが、
道端ではなく、商業施設や建物の中にあります。

なぜ日本では、
街中いたるところに自販機があるのでしょうか。

消費者の利便性を考えてのことでしょうか。

確かに昔はそうでした。
早朝や深夜など、店の開いていない時間帯でも、
“必要なもの”が買えるようにしたのです。

電器店の横には、乾電池の自販機がありました。
幹線道路沿いには、
カップラーメン・うどん・そばの自販機。
薬局の横には、コンドーム。書店の横には、エロ本。

いまでは見かけなくなりましたが、
必要とされていた自販機です。

24時間営業の店が増えてくると、
“必要性”で置かれていた自販機は不要となります。

しかし、自販機はいまも増え続けています。

道端に少しでも隙間があると、
すぐに自販機が占拠します。

飲み物が圧倒的に多いのですが、
新しい活用法としての自販機を
見かけるようになりました。

『売りたいものを売るための無人店舗』
としての自販機です。

そこでは、想定外のものが売られ始めているのです。

自販機の設置には2通りあり、
メーカーが自社商品を売るために
場所を借りて設置するものと、
自販機を買ったオーナーが、自分の土地や借りた土地で、
売りたい商品を売るものがあります。

最近、後者が増えているのですが、
ほとんどの場合は、一番売りやすいドリンク類です。

しかし、『無人店舗』としての機能性を見込んで、
自店の商品を自販機に並べるケースが増えています。

それがなかなかユニークで、
自販機の可能性を感じさせてくれます。

「だし醤油」「焼肉のタレ」「豆腐」「納豆」「玉子」
「米」「バナナ」「クレープ」「わさび漬け」
「竹ちくわ」「しょうゆ・もろみ」「ポップコーン」
「トートバッグ」「Tシャツ」「小さな仏像」などなど。

自販機である必要性は感じないのですが、
よく売れているものもあります。

マーケティングを専門とする私にも、
買う人の心理が読めない分野です。

他にも面白い活用法があります。

自動車の運転免許試験場の近くでは、
「運転免許試験問題集」の自販機が。
落ちた人は買ってしまうのではないでしょうか。

瀬戸内海の「しまなみ海道」にある自販機では、
「自転車用チューブ」が売られています。
この場所は、サイクリングの聖地として知られ、
当然パンクする人もいます。

「賞味期限切れ」と正直に書かれたドリンクを
50円で販売している自販機もあります。
したたかですが、気にしない人は買うでしょう。

海外にもユニークな自販機があります。

アメリカなら、
「プリペイド携帯」「キャビア」「サッカーボール」
「カップケーキ」「生きたロブスター」など。

ドイツなら、「ハム・ソーセージ」「焼きたてパン」。

中国は、「生きた上海蟹」。

シンガポールは、「マッシュポテト」。

国によって、“ウケる”ものがあるのでしょう。

自販機に入る大きさのものなら、
売れないものはないのではないでしょうか。

小さなスペースと電気さえあれば、
簡単にすばやくお店が持てるのです。
投資額もリスクも少なくて済みます。

これは、個人でもできるビジネスチャンスです。

可能性は無限大。売れなければ、
すぐさま別の商品に切り替えることもできます。

『無人店舗』は、小さなビジネスかもしれませんが、
楽しいビジネスであることは間違いありません。


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